ドリーム・チャッチャー 


サンディー
(★★★★☆)

以前、まったく新しいエイジアン・チャンプルー・ミュージックの創出に成功し、さらに、インドネシアとマレイシアの古典をきっちり押さえ込んで、自分のスタンスを確認し、もう一段レヴェル・アップして到達したのがこの“軽み”の世界だったという事だと思います。ディープじゃないけれども、それはつまり、ちょっとやそっと聞いた聴いたくらいでは、その曲の構成要素や骨組みが見えてこない、それくらい精妙かつスマートに作りこまれているからにほかならず、換言すれば、ディープさを簡単には感じさせてはくれないほどにディープ、ということ。ディープさを突き抜けた果ての“軽み”なわけです。
とにかく素材の練りこみ方がすさまじく、ダンドゥットやマレー歌謡は勿論のこと、ラヴァ-ズ・ロックにラガマフィン、ラップ、アシッド・ジャズ、70年代のアメリカン・ポップスにファンキー・ロック、ニューオリンズにラテン、インド歌謡・・・と、時空を超えた音世界が、原形がわからなくなるほど丹念に練り合わされ、煮込まれ、スープ状態になっている。まさに最上級のポップスと呼ぶにふさわしい風格ある滑らかさと、豪華なさりげなさであるように思える。90年代屈指の傑作。
(にゃまうち)
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